くすみ・黄ばみの原因と対策

原因はポリカーボネートの性質

            

近年の自動車のヘッドライトは、安全面・デザイン性・軽量化等を図るため、ポリカーボネート樹脂製のヘッドライトレンズを採用しています。

ポリカーボネートは透明性・対衝撃性・耐熱性・難燃性において優秀なため、ヘッドライトに採用されていますが、耐薬品性の弱さ・高温高湿度での加水分解・変形による白化などの弱点があります。

このため無垢のままでは使用できず、製造時にハードコートと呼ばれる硬くて傷にも強い皮膜で厚く覆い、耐久性を実現しています。

『くすみ』は、ハードコートの経年劣化によるクラックや剥がれが原因で、『黄ばみ』は、剥き出しになったポリカーボネートが化学変化を起こし、茶褐色の転移生成物の発生することが原因です。

ポリカーボネートは錆びる?

            

ハードコートはメッキ加工のようなものです。

メッキが剥がれると剥き出しになった地金はすぐに錆びてしまいますが、ポリカーボネートもハードコートが剥がれると錆に似た茶褐色の生成物が発生し、くすんだり黄ばんだりします。

メッキが剥がれた金属はいくら研磨しても、地金が剥き出しですぐに錆びるため、綺麗にしてそれを保つには再びメッキ加工するしか方法がありません。

ヘッドライトも同様に、ハードコートを再生するしか綺麗にしてその美しさを保つ方法がないのです。

新しい車のヘッドライトが綺麗なのは、ハードコートが綺麗だからにほかなりません。

劣悪なヘッドライトクリーニングにご注意!

            

最近多く見受けられる、8千円前後の低価格ヘッドライトクリーニングは、研磨によって大切なハードコートを除去してしまい、さらに薬品に弱いポリカーボネートを研磨剤の薬品で攻撃し、ケミカルでコーティングするといった間違いだらけの手法です。

間違ったヘッドライトクリーニングはメッキを剥がしているのと同じで、すぐに錆びるのは明白です。
ただのその場しのぎですから騙されないようにしてください。

最悪の場合は表面にとどまらず、ポリカーボネート自体に大きな損傷が現れる場合もあります。

ガラスコートやポリマーコートなどで耐久性を謳う商品やサービスも同様に根本から間違っていますのでご注意ください。

市販のクリーナーはどう?

            

市販のヘッドライト用クリーナーは大きく分けて3タイプ。

①汚れを落とすタイプ・・・アルカリ性の薬品が主体ですが、市販レベルの濃度では期待しているほど汚れが落ちないうえ、ポリカーボネートはアルカリに弱く、短期間で元々の状態より黄ばみます。

②研磨剤入りで磨くタイプ・・・ハードコートを剥いでしまううえ、含まれる溶剤がポリカーボネートを侵してしまうため、短期間で元々の状態よりくすみます。

③ツヤ出しコーティングタイプ・・・汚れ・くすみの上にクリアーを重ねているだけで、何の解決にもなりません。

どれも施工時は少しきれいになったように感じますが、短期間で以前より悪い状態になりますのでご注意ください。

正しい対策法

            

メッキが剥がれて錆びると再メッキが必要なように、正しいヘッドライトクリーニングは、『ハードコートの再構築』だということがお分かりいただけたと思います。

近年のヘッドライトは生産性と耐久性が高く、身近なところではスマートフォンのタッチパネルなどにも用いられている『紫外線硬化樹脂』を用いたハードコートが施されています。

再生ヘッドライトクリーニングは、最新技術で新車製造時と同様に『紫外線硬化樹脂によるハードコートの再生』を行なう、耐傷性・耐候性に優れた究極のヘッドライトレストアです。

気になる耐久性は3〜5年以上と新品と同レベルで、しかも3年間保証付きだから安心です。

くすみだしたら急げ!

            

もしヘッドライトがくすみはじめていたら、早めにヘッドライトクリーニングをしましょう。

光の透過率が大幅に減少したヘッドライトの樹脂レンズは熱を帯びやすく、非常に高温になります。

この熱によって最悪の場合はレンズが溶け、また、熱による膨張で白化を引き起す原因にもなります。

レンズの溶解と白化は再生ができません。

対策が早いほど美しく再生できます。

紫外線に晒されやすいヘッドライトの上の方からくすみや黄ばみが発生していませんか?